こんばんは
ガジェTwoです!
前回、GalaxyS9+の液晶保護フィルムについてご紹介しましたが、S9+が急速充電規格のQC3.0やUSB PDに対応しているという事なので、ガラスフィルムと一緒にQC3.0用のACアダプタもポチってみました。
到着したACアダプタの動作確認をして際、出力表示に記載されているのは実際に出てるのかな(´・ω・`)?と思いました。
なので今回、GalaxyS9+ SCV39(SC-03K)とXperiaXZ2 SOV37にポチったACアダプタを使用して、実際の充電時の出力(特に電流)をテストしてみたいと思います。
そういえば、Qi充電器やUSB充電器を選ぶ際、商品を見てみると良くメーカーが最大●倍、●分間で充電可能とか謳っていますよね。
たしかに、時間的に計測してあるのは早くはなっていますが・・・
でも、実際に●倍の速さで充電出来たためしが無いような?( ・`ω・´;)
しかし、QC3.0やUSB PDは新しい規格ですので、きっと本当に早く充電出来るんだろうと期待してます!
QCやQiって何?
まず、「QC=Quick Charge」とはなにかですが・・・
・高速充電が可能なQuick Charge
Quick Charge(クイックチャージ)とは、米国Qualcomm(クアルコム)社が開発したスマートフォン・タブレットを高速で充電できる規格です。通常のUSB充電よりも速く充電でき、例えばQuick Charge 2.0(※)充電規格であれば、USB充電の約3倍も速くスマートフォンのフル充電ができます。
通常のUSB充電では5V電圧を使用しますが、Quick Charge 2.0充電規格の場合は、5V/9V/12V/20Vの4段階の電圧を使用しています。通常の5Vよりも大きい電圧を使って充電できるので、急速充電が可能となります。
使用する電圧は、充電器が自動でスマートフォンの対応・非対応を判別するため、面倒な設定をする必要はありません。例えば、Apple iPhone・iPadなどのQuick Chargeに対応していないスマートフォン・タブレットを充電器に接続する場合は、通常通り5V電圧を使用してUSB充電を行います。
※Quick Charge 2.0のことをドコモでは「急速充電2」と呼んでいますが、仕様は全く同じです。
という様に、USB充電時の入出力を決めた規格となります。
現在QCは、QC1.0~QC4まで規格化されており「QC4=QC PD」で互換動作します。
なお、USB PDはパソコンと周辺機器をつなぐ際の電源供給規格ですが、QC3.0自体とは互換性がなく、パソコン側でUSB PD対応のUSB3.1インターフェイスやプロファイル等が必要となります。
・QC出力一覧
名称 | 電圧 | 電流 | 最大出力 |
QC1.0 | 5V | 2A | 10W |
QC2.0 | 5V/9V/12V | 3A/2A/1.67A | 18W |
QC3.0 | 3.6-20V(200mV単位で変動) | 2.6A/4.6A | 18W |
QC4 | 3.6-20V(200mV単位で変動/QC動作時) 5V/9V(USB-PD動作時) 3-11V(20mV刻み/USB-PD3.0 PPS動作時) | 2.6A/4.6A(QC動作時) 3A(USB-PD動作時) 1-3A(50mA刻み/USB-PD3.0 PPS動作時) | 18W(QC動作時) 27W(USB-PD動作時) |
次に「Qi」とはなにか?ですが、
ワイヤレス給電とは
ワイヤレス給電とは、その名の通りワイヤレスで電力を伝送する技術です。例えばQi規格で利用される電磁誘導方式は、これまでの電源ケーブルをスマートフォンに差し込む充電方式と異なり、「送電側 (=充電器) のコイルに交流電流を流すことで磁束が発生し、その磁束が受電側 (=スマートフォン) のコイルに結合することで誘導電流が流れる」という電磁誘導の原理を用いて充電を行います (図1) 。
このため、充電器では直流を交流に変換するためのインバーターや、磁束を発生させるためのコイルが新たに必要となります。また、スマートフォンでは磁束を受け取るためのコイルや、交流を直流に変換するための整流回路が必要となります。
図1: 電磁誘導方式のワイヤレス給電
というように、Qiはワイヤレス給電の出力規格となります。
現在使われているのは「Qi1.2」で、売られているのは最大出力10~15Wのものが多いと思います。
・Qi出力一覧
名称 | 最大出力 |
QC1.0 | 5W |
QC1.1 | 5W |
QC1.2 | 15W(将来的には120W?) |
今回テストする機材
今回テストする機材は次の通りですが、時間があれば随時増やすかもしれません。
●スマホ
- GalaxyS9+ SCV39:QC3.0、USB-PD対応
- XperiaXZ2 SOV37:QC3.0対応
※QuickCharge Device Finder:Qualcomm
●アダプタやケーブル類
- 中華製QC3.0対応アダプタ:AR-QC-03
※入力:AC100-240V/0.5A/50-60Hz、出力1:DC5.0V/4.8A、出力2:DC5.0V/2.4A、DC9V/1.8A、DC12V/1.5A
※中華製ACアダプタで形や出力が似ているのは、中身は同じでガワだけ変えた物が多いと思われます。
- ドコモ純正アダプタ:ACアダプタ04(microUSB)
※入力:AC100-240V/0.22A/50-60Hz、出力:DC5.0V/1.8A
- エレコム フラット型USB充電器:MPA-ACMBC154(microUSB)
※入力:AC100-240V/0.3A/50-60Hz、出力:DC5.0V/1.8A
- Xingmeng Qi急速ワイヤレス充電器:Fast Wireless Charging Stand(microUSB)
※入力:DC5.0V/2A、DC9.0V/1.8A、出力:10W
※中華製ワイヤレス充電器も形や出力が似ているのは、中身は同じでガワだけ変えた物が多いと思われます。
- 100均セリア:microUSB → USB Type-C 変換アダプタ
- 100均セリア:USB Type-A → microUSB ケーブル
- 100均セリア:USB Type-A → USB Type-C ケーブル
※USB2.0/3A出力対応/データ+充電対応/ケーブル長:約50cm
●テスト用アプリ
本来はUSB直結タイプの電流電圧テスターを使用して厳密にテストしたい所です。
が、今回は疑問解消の為に気軽にテストを行うだけですので、Googleplayにあるアプリで代用します。
Did you ever felt, that one Charger/USB cable set charges your device really fast and the other not? Now, you can prove this with Ampere. Measure the charging and discharging current of your battery.
このアプリを使用すると、次のようにリアルタイムに本体側の電流値や充電方法、本体温度、バッテリーの電圧等を表示してくれるので便利です。
ちなみに、このアプリで表示している電流や電圧はACアダプタの出力をそのまま表している訳では無いので注意です。
USBコネクタから入力された電源は各種コンバーター(昇降圧/整流)や制御基板を通り、バッテリーに入力されますが、USB電源より低い電圧から見て表示されるのはバッテリーデータだと思います。
おそらく下図あたりなのでは??と思いますが、ぶっちゃけ詳しくないので分かりませんw
では実際にテストしてみよう(Qi充電器+ACアダプタの組合せ)
今回はテストが分かりやすいように動画を撮影して、Youtubeにアップロードしてみました!
調べながら初めてアップロードしてみましたが、動画編集するのって結構面倒くさいものなんですね・・・(´・ω・`;)
①パソコンのUSB2.0/3.0コネクタからの充電
まず最初はパソコンのUSBコネクタからの出力をチェックしてみます。
ちなみにUSB2.0のバスパワー出力は5V/500mAですが、USB3.0は5V/900mAの出力が可能です。
ただし、下位互換性もあるのでUSB2.0機器やケーブルで接続された場合は5V/500mAになります。
・SCV39(SC-03K):USB2.0
・SCV39(SC-03K):USB3.0
・SOV37:USB3.0
USB2.0のケーブルを使用していますので、バスパワー出力で考えると妥当な値ですね。
②Qi充電器(In:5V/2A, 9V/1.8A/Out:10W)+エレコム製ACアダプタ(5V/1.8A)
次はQiワイヤレス給電とUSB2.0のエレコム製ACアダプタの組み合わせです。
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
SOV37は電流が少ないですね・・・
SCV39(SC-03K)と比較して約1/3ほど低いのはいかがなものでしょうか。
ちまたでXperiaの充電が遅いと言われてるのは本当みたいですね(^_^;)
③Qi充電器(In:5V/2A, 9V/1.8A/Out:10W)+ドコモACアダプタ(5V/1.8A)
次はドコモのACアダプタを使用します。
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
エレコム製と同様のスペックなので、出力も同じようなものですね。
ワイヤレス給電の場合は、充電アダプタ側では直流 → 交流、スマホ側では交流 → 直流(5V?)に変換しているので電圧電流を一概に言えませんが、仮に直流(5V?)に変換した場合でも「5V x 900mA = 4.5W」程度と仕様にある10W出力の半分位しか充電されていないことになります。
つかSOV37・・・。
④Qi充電器(In:5V/2A, 9V/1.8A/Out:10W)+中華製ACアダプタ(5V/4.8A)
次はいよいよ中華製ACアダプタの出番です。
まずは通常の5V出力コネクタをテストしてみます。
1ポート辺り2.1Aで、2ポート合わせてMAX4.8Aと記載されているので、エレコムやドコモのACアダプタより強力に充電できそうですね。
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
・・・おーい(; ・`д・´)
PCののUSBコネクタと刺し間違えたかな??ってぐらい出力が弱すぎ!
1ポート2.1Aの約1/5ってどんだけやねんっ!
ただ、PCのUSBコネクタと同様の出力なので、もしかしたらQi充電器との相性のためにACアダプタがUSB2.0出力と判断している可能性も・・・?
⑤Qi充電器(In:5V/2A, 9V/1.8A/Out:10W)+中華製ACアダプタ(QC3.0:DC5.0V/2.4A、DC9V/1.8A、DC12V/1.5A)
前項の5V出力は散々な結果ですが、次はQC3.0をテストしてみたいと思います。
中華製なので少々不安がよぎる・・・。
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
おおっ!(゚∀゚)
今回はちゃんと出力が出てる!
QC3.0出力の半分程度ですが、前項の出力に比べればかなり貢献しています。
ただ、ワイヤレス給電はどうしても入出力経路でロスが出てしまうので、致し方ない結果なのかもしれませんが、せめて10W近くまでの出力はほしいところです。
てか、SOV37の充電量低すぎじゃね!?
バッテリー設定に「いたわり充電」という項目があったので"OFF"にしてみても変わらず・・・(;・∀・)
USB Type-Cケーブル接続ではどうかな?(USB Type-Cケーブル+ACアダプタの組合せ)
次はQi充電器という抵抗を挟まず、USB Type-Cケーブル(またはmicroUSBケーブル+USB Type-C変換コネクタ)でのテストです。
①microUSBケーブル+USB Type-C変換コネクタ+エレコム製ACアダプタ(5V/1.8A)
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
おっ!今回はUSBケーブル直挿しなので、しっかりと結果が出ていますね(*´ω`*)
SCV39(SC-03K)はACアダプタの出力MAXで充電していますw
SOV37の方は安全マージンをとった出力?ですが、ワイヤレス給電に比べて十分な充電量です。
②microUSBケーブル+USB Type-C変換コネクタ+ドコモACアダプタ(5V/1.8A)
次はドコモのACアダプタでのテストです。
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
こちらもエレコム製ACアダプタと同様な出力でしっかりと充電されていますね。
③USB Type-Cケーブル+中華製ACアダプタ(5V/4.8A)
次は中華製ACアダプタの5V出力です。
Qi充電器との組合せでは相性?でダメダメな出力でしたが、USBケーブル直ざしなら結果が残せるだろうと期待したいです(´・ω・`)
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
アカン・・・ゴミやわ(;´Д`)
100均に売ってあるACアダプタと同程度の出力だわ・・・。
もしかしてQC3.0のポート含めての2.1Aなの?(;´∀`)
④USB Type-Cケーブル+中華製ACアダプタ(QC3.0:DC5.0V/2.4A、DC9V/1.8A、DC12V/1.5A)
最後は中華製ACアダプタのQC3.0ポートのテストです。
5V出力はダメダメでしたが、QC3.0ポートはQi充電器と組合せでトップだったので、こちらは大丈夫なのかなと思います(´・ω・`)
・SCV39(SC-03K)
・SOV37
うおおおぉー!!
こちらのポートはすっごく良く出ていますねっ(*´艸`*)
特にSCV39(SC-03K)の方なんかACアダプタの最大出力以上にでちゃってますよっ(ノ´∀`*)
・・・って、あれ?
これ出力がデカすぎなんじゃね!?(;^ω^)
最大出力以上が続くと機器の故障につながるのでは・・・・(汗)
番外編
手元にドコモのガラケー用充電器「FOMA ACアダプタ02」と「FOMA-microUSB変換アダプタ」を持っていたのを思い出したので、こちらもテストしてみたいと思います。
入力は「AC100-240C/0.12A/50-60Hz」、出力は「DC5.4V/700mA」となります。
組合せは「ACアダプタ02+FOMA-microUSB変換アダプタ+microUSB → USB Type-C 変換アダプタ」です。
結果は・・・・
う~ん、これでも十分な充電量になっていますね・・・(^_^;)
まとめ
中華製ACアダプタの凸凹出力には目を見張るものがありましたが、QC3.0の出力テストを行った限りは嘘偽りは無さそうですね(*´∀`*)
ただ、出力的にはACアダプタで充電するより、Qi充電器で充電したほうが発熱が少なく、またゆっくり充電できるので、電池寿命を考えた場合はQiが良さそうな気がしました。
以上、QiとQC3.0での充電比較テストでした。
0 件のコメント:
※不適切コメントについて:誹謗中傷宣伝等は事前通知無く削除致しますのでご遠慮下さい。
※Twitter風絵文字入力対応:🤣🤔😳💖📲🔰
コメントを投稿